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磁石・磁気の用語辞典(用語解説)
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【Magnetocrystalline Anisotropy】

結晶磁気異方性(Magnetocrystalline Anisotropy)、一軸結晶磁気異方性

「磁性体のある特定の結晶軸方向に磁化しやすい磁気的な性質のこと。」

その方向がある一方向(一軸)である場合を“一軸結晶磁気異方性”という。異方性フェライト磁石サマコバ磁石ネオジム磁石などはこの一軸結晶磁気異方性を持つ。

たとえば鉄(Fe)の場合,結晶軸の<100>方向が最も磁化されやすく、<111>方向が最も磁化されにくい。この磁化されやすい方向を磁化容易軸とよび,磁化されにくい方向を磁化困難軸とよんでいる。このように結晶方向によって磁化されやすさに差があることを結晶磁気異方性という。特に磁化容易軸がひとつだけの場合を一軸磁気異方性とよび、高性能な永久磁石を作る上で重要な性質となっている。

 今,コバルト(Co)のような一軸磁気異方性の物質を考えよう。次図のように外部磁場をc軸に平行に加えたときには磁化が容易に生じ磁気分極Jが急峻に立ち上がるのに対し、直角方向では大きな磁場を印加して初めて平行方向と同じように飽和に達する。このように一軸磁気異方性の磁性体において磁化容易軸方向と困難軸方向の磁化曲線が一致した磁場を異方性磁場HAという。