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磁石・磁気の用語辞典(用語解説)
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【Shape Magnetic Anisotropy】

形状異方性形状磁気異方性(Shape Magnetic Anisotropy)

「形状異方性とは磁性体の形状、寸法によって生じる磁気異方性で、特定の方向に強く磁化する性質。」

有限の大きさの磁性体を外部磁場の中に入れると下図のように磁性体の端部に磁極が生じる。この磁極によって磁性体の内部では外部磁場と反対方向の磁場が発生する。これを反磁場Hdと呼び、その強さは次式で示すように磁気分極Jの大きさに比例する。

         Hd=-(Nd/μ0)J=-NdM

ここでNdは比例定数であり、J方向の反磁場係数である。従って磁性体に働く有効な磁場は反磁場の分だけ減少することになり、磁性体の磁気分極も減少することになる。また、Ndは無限に長い棒や板では無限遠方に極ができることになるため0であるが、逆に無限に薄い板では1になる。また、球の場合には1/3となる。このように、形状異方性では長手方向が磁化容易軸となる。

この形状異方性を利用した磁石が、MK鋼、NKS鋼、アルニコ磁石、鉄-クロム-コバルト磁石などである。