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磁石・磁気の用語辞典(用語解説)
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【プラマグ】

ボンド磁石(Bonded Magnet)、プラマグ

「ボンド磁石は,永久磁石粉末を結合剤(バインダーbinder)で固めて成形された複合材料磁石である。プラマグという呼称は”プラスチックマグネット”の俗称。」

現在,バインダーは概ね有機材料(高分子や軟質のエラストマ)であるので,プラスチック磁石,ゴム磁石,プラマグもしくはラバーマグなどと呼ばれたこともあるが,正式の呼称はJIS規格においても国際的にもボンド磁石である。バインダーを含むため,磁石特性は焼結体などのバルク磁石,すなわち磁石主相がほぼ100%密度の磁石に比して,大きく低下している。にもかかわらず近年ボンド磁石の生産量が伸長しているのは,ひとえに「使い勝手の良い」磁石だからである。その特長を箇条書きで列記すると,樹脂成形技術を基盤にしているため,(1)複雑形状や肉薄円筒やシート物や長尺物が可能であり,形状の自由度が高い,(2)成形上がり品で既に寸法精度が出ているため,研削等の仕上げ加工が不要,(3)金型使用の成形品であるため大量生産が可能,(4)シャフトやヨーク材などの他部品との一体成形(セミアッセンブル化)が可能,(5)マトリックスが樹脂やゴム質のため,割れ欠けしにくい,などの特性が工業部品として大いに有益だからである.これらの長所を活かしてボンド磁石は次第に生産量が伸長していった。一時は国内生産金額では全磁石の1/4〜1/3を占めるに至ったこともあったが、現在では国内メーカーの海外生産が主力である。一方,ボンド磁石の短所もバインダー介在に起因するものであり,磁気特性の低さ,耐熱性の低さ,機械的強度の低さなどが挙げられる。