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レアメタルの基礎シリーズ(9)
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先月号までは、レアメタルの種類、用途などを中心に解説してきましたが、レアメタルの基礎シリーズの最後として、今月と来月の2回にわたり、今後のレアメタルを取り巻く課題とその対応策についての解説をしたいと思います。
1.レアメタルの課題は日本の産業全体の課題
近年、レアメタルの需要急増は、とりわけ日本の企業に集中しているようです。代表的な例としては、ITOの成分であるインジウムの多くは日本か輸人してターゲット部材として加工していると言われていること、大量の希土類磁石を使用するハイブリッド自動車はほとんど日本の自動車会社が製造していること、さらに、いろいろなレアメタルを利用して裂造する各種の電子部品は日本が世界的に高い占有率を有していることなどがあります。
一方、大きな政治力や高い研究ポテンシャルを有する欧米諸国は、それらのレアメタルに関して利害関係が薄く、問題解決のために積極的に動こうとはしていないように見受けられ、それを反映してか、欧米中心の各国際学会伝関心が相対的に低いといわれています。したがって、現在わが国が直面するいくつかの種類のレアメタルの供給不安問題は、日本が自らの力で解決しなければならなくなっています。また、今後、世界展開を目指して大量生産する製品にレアメタルを使用する場合には、当面の資源価格だけではなく、資源の生産能力、埋蔵量およびその偏在状況なども検討した上で製品設計を行い、生産計画を立案することで、供給不安の発生をあらかじめ防止することも必要となってきます。
2.レアメタル危機を乗り越える方策は何か
下表に現在、レアメタル危機に対する、政府レベルまで含めた各種取り組みをまとめてみました。
前表のように、レアメタルの危機に対処するために現在いくつもの取り組みがなされています。レアメタルの使用量の削減(Reduceリデュース)、再利用(Reuseリユース)およびリサイクルRecycle活動は、これまでも政府の3R政策により進められてきました。レアメタルの機能代替技術の模索は、文部科学省の元素戦略プロジェクトや、平成19年発足の経済産業省の希少金属代替材料開発プロジェクトで進められています。新たな資源開拓では、太平洋海底のマンガンノジュールやコバルトリッチクラスターを資源化しようとする活動や、日本に広く存在するレアメタルを含有する複雑硫化鉱である黒鉱を利用する提案もなされています。採算面の問題でこれまで開発段階で留まっていた新資源も、脚光を浴びる可能性もでてきています。
そして何より実効性がある現実的な対応策として、資源戦略や資源確保の海外展開も活発化してきました。国家備蓄レアメタルの種類も量も見直される可能性が出てきました。また政府によるODA(海外資金援助)を通したレアメタル供給鉱山の開発や安定供給源の確保なども新聞報道されています。下図は課題、方策、実際の取り組みの過程について前表をさらにわかりやすくまとめたものです。
3.レアメタルの3R活動とその具体的な内容
(3−1)Reduce:元素戦略プロジェクトの各テーマ(平成19年度〜)
(3−2)Reduce:希少金属代替材料開発プロジェクト(平成19年度〜)
(3−3)Reuse、Recycle
以上、今月はレアメタルの課題・問題と解決への取り組みの現状についてお話をさせていただきました。次回10月号はレアメタル基礎シリーズの最終回として“資源戦略”、“資源開発”について解説する予定です。
(参考資料)
「よくわかる最新レアメタルの基本と仕組み」 田中和明 著(秀和システム)
「レアメタル 技術開発で供給不安に備える」(独)産業技術総合研究所
             レアメタルタスクフォース編 (工業調査会)
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