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磁石・磁気の用語辞典(用語解説)
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【ウェーバー】

ウェーバー(Weber)、Wb

「SI電磁単位系における磁束の単位。永久磁石の磁束量(=磁力線の合計本数、磁束密度ではない)を表す単位。」

1ウェーバー(Wb)は、1ボルトの誘導起電力を生じるのに必要な1秒あたりの磁束の変化量と定義される。よって 1 Mx = 10-8 Wb, 1 Wb = 108 Mx となる。1平方メートル(m2)の面積に1ウェーバー磁束が垂直に交わるときの磁束密度が1テスラ (T)である。永久磁石の総磁束量Φopは、下記の式で簡易計算できる。

Φop(Wb)=永久磁石の動作点の磁束密度Bd(T) x 永久磁石の極面積(m2)

ウェーバーの名称は、ドイツの物理学者、ヴィルヘルム・エドゥアルト・ウェーバー(Wilhelm Eduard Weber、1804年10月24日 - 1891年6月23日)に由来する。

ウェーバーは電気や磁気の精密な測定器具を製作して電磁気学の形成に貢献したほか、ガウスとともに電磁気の単位系の統一に努力し磁束のSI単位「ウェーバ」に名を残している。また、電気が荷電粒子の流れであるということを最初に主張したことでも知られる。生理学者として有名なエルンスト・ウェーバーは兄、エドゥアルト・ウェーバーは弟。

1828年、ウェーバーはベルリンで開かれた学会の際にフンボルトの紹介でガウスの知遇を得た。そしてガウスの推薦により、1831年に彼はゲッティンゲン大学の物理学教授となった。ここでガウスと共同で地磁気や電磁気の単位系の研究を行った。1837年、新ハノーファー王エルンスト・アウグストによる憲法停止に抗議したため、グリム兄弟らとともに失職させられた(ゲッティンゲン七教授事件)。その後もしばらくゲッティンゲンにとどまって研究を続けたが、1843年にライプツィヒ大学の物理学教授に迎えられた。1849年にはゲッティンゲン大学物理学教授に復職、さらに天文台長も兼ねた。ウェーバーは1870年代に教授を退官し、1891年にゲッティンゲンで死去した。