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磁石・磁気の用語辞典(用語解説)
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【スピン磁気モーメント】

スピン磁気モーメント(Spin Magnetic Moment)

「鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)などの強磁性体の磁性のほとんどの要因であり、

+と-のスピンペアにならない1個の不対電子(磁性電子)がいくつか存在するために発生する磁気的性質のこと。」

1916年ドイツの物理学者アルベルト・アインシュタインとド・ハースは磁化の反転に応じて強磁性体が回転する現象、“磁気回転効果”を発見し、1925年アメリカの物理学者ジョージ・ユージン・ウーレンベックとサムエル・ハウトスミットはこの原因が電子の回転にあると考察し、電子が回転すると回転軸に沿って電流が流れることになり、電子自体が磁石になり得ると考え、“スピン磁気モーメント”という理論を発表したのです。このスピン磁気モーメントこそが、磁性の主な源であったわけです。

常温で強磁性を示す元素は、Fe、Co、Ni に限られますが、いずれの元素も3d電子殻の収容可能電子数に達する前に4s殻に電子が入っています。フントの法則により、スピンの向きが逆符号同士の3d電子対は1組であり、残りの4個の3d電子は孤立した“不対電子”となります。(下表:パウリの排他律参照)この表にはありませんが、同様な配置関係が、希土類元素の4f殻電子と5s-6s殻電子の間にあり、不対電子が存在します。この3d、4f不対電子を“磁性電子”とも呼びます。この磁性電子はスピンの向きが同じで且つ孤立しているため“スピン磁気モーメント”が生じ、近隣原子との交換相互作用および外殻電子によって保護されていることなどのバランスにより強磁性を生み出しています。(下図、鉄の電子配置模型参照)