[産総研] 少量ウイルスを磁気微粒子で正確に検出


[日本経済新聞電子版2016年12月27日配信]
産業技術総合研究所は不純物を含む試料中のごく少量のウイルスを、正確に検出できるバイオセンサーを開発した。検出したいウイルスに磁気微粒子などをくっつけ、磁石と「近接場光」という特殊な光を使い、ウイルスの動きを判別する。企業との協力を模索し、2~3年後に小型システムの実用化をめざす。
これまで少量のウイルスの検出には、遺伝子を増幅させるPCR法が使われることが多かったが、ホコリなどがないきれいな環境でしか使えず、検出に時間がかかっていた。抗原抗体反応を利用した従来の測定法は、不純物が検出精度を下げるという課題があった。
産総研のバイオセンサーは、検出対象のウイルスやたんぱく質などのバイオ物質を、意図的に動かすことで見つける。下水の二次処理水など不純物が多い試料中でも、15分程度で低濃度のバイオ物質を検出できる。
実験で、都市下水の二次処理水200マイクロ(マイクロは100万分の1)リットル中に研究用につくったウイルス粒子を約80個混ぜたところ、同センサーで高感度に識別できた。2017年春をめどに、片手で持ち運べる小型システムの試作機を製作する。
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