希土類磁石(ネオジム(ネオジウム)磁石、サマコバ磁石)、フェライト磁石、アルニコ磁石、など磁石マグネット製品の特注製作・在庫販売

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磁石プロの視点
2026年8月20日
レアアースフリーの窒化鉄永久磁石実用化へ -Niron Magnetics
<磁石プロの視点>
鉄(Fe)に窒素(N)を取り込ませた鉄窒化物の磁性材料(Fe16N2はレアアースフリーであり、且つその飽和磁化がネオジム磁石の2倍近くになるという報告があり、次世代の永久磁石材料として大きく注目されてきました。そして、世界各国の研究機関や企業がこの材料の実用化にしのぎを削っているところ、最近になり、米国のNiron Magnetics社が実用化、量産化へ向けての事業を本格化させているようです。
Niron Magneticsは3月16日、米国で「窒化鉄永久磁石:Iron Nitride permanent magnets」の新しい大規模製造工場(HVM:High-Volume Manufacturing)の建設候補地選定を正式に開始したと発表しました。この工場はすでに2025年に着工、2027年生産開始予定の年間1,500トン規模の第一量産工場に続く第二量産工場であり、投資額は最大18億ドル、その規模は年間最大10,000トンになる計画です。さらに、直近の8月18日の発表では、米国の国防省が同社の窒化鉄磁石の事業に1.5億ドルの融資を決め、中国のレアアース規制に対抗する具体的な政策の一つとすることを決めています。
 
Nironが公表している「Niron Magnetics White Paper」では、Clean Earth Magnet®の残留磁化Brは最大1.5Tとされています。この値はほぼ焼結ネオジム磁石の高性能グレード以上になりますが、実際に量産製品がどのような磁気特性になるのかはまだ不透明です。一部では、次図のように1-5系サマリウムコバルト(SmCo5)と同じような磁気特性ではないかともいわれています。また、製法は同社独自の製法だということですが、「US 11,309,107 B2」によれば「Fe16N2材料」+「ナノ粒子製造」+「磁気配向」+「磁石成形」+「エポキシ樹脂硬化」としていて、今のところ、異方性ボンド磁石の分類である可能性が高いといえます。(関連USP情報は最終項に掲載)
 
日本のASPINA(シナノケンシ)がモーター用磁石として、Niron社と協業を発表しているように、すでに「窒化鉄永久磁石」は実用、量産段階に移行してきているようです。性能の不透明さは残っていますが、いよいよレアアースフリー永久磁石が現実味を帯びてきたようです。
既存の永久磁石と窒化鉄永久磁石の分類・比較(窒化鉄磁石は推定値)
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磁石虎の巻!!
2026年8月6日配信
すぐ近くにあるネオジム磁石(10)
<エアコンの中のネオジム磁石>
今夏の欧州は各地で熱波の発生により、ルームエアコンの争奪戦が始まっていると報道されています。
家庭用エアコンは日本では都市部で95%以上、全国平均約90%の普及率です。一戸建て・マンションとも壁掛け型のルームエアコンが一般的ですが、1世帯で複数台所有している家庭も多くなっています。
一方、欧州では普及率の平均は約20%程度で、特にドイツ、英国、オランダ、北欧では過去の気候、家の造り、電気料金、環境負荷への国民意識などによりさらに低い普及率です。しかし、近年は気候変動の影響でこれらの国々でもルームエアコン需要が急増しています。また、欧州に限らずアジア、アフリカ、南米、中東各国でも日本メーカーや韓国、中国メーカーの製品が大きく増加しています。なお、米国でも約90%の家庭がエアコンを所有していますが、大半はダクトを利用して家全体を冷暖房するセントラル空調が主流で、ルームエアコンの設備とはかなり異なっています。
 
このように米国を除く世界各国でのルームエアコンの普及は目覚ましく、特にその冷房機能の重要性が高まっています。そして、実はこのルームエアコンの中には永久磁石が多数使われていて、特にネオジム磁石はその心臓部の働きを担っています。今回は、家庭用エアコン(ルームエアコン)と永久磁石について詳しく調べてみました。
 
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