希土類磁石(ネオジム(ネオジウム)磁石、サマコバ磁石)、フェライト磁石、アルニコ磁石、など磁石マグネット製品の特注製作・在庫販売

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磁石プロの視点
2025年11月10日
希土類(レアアース)の需給動向-3(新規希土類鉱床と鉱山の開発)
<磁石プロの視点>
前章「希土類(レアアース)の需給動向-1、-2」でもお話をしましたように、中国が鉱石採掘から分離・精製、合金化、ネオジム磁石の製造までのサプライチェーンの80%以上を占有している中で、中国以外の国でのレアアース採掘を増やすこと、あるいは新規鉱床・鉱山の開発、稼働が急がれています。
すでに既存の米国マウンテンパス鉱山豪州マウントウェルド鉱山は増産を始めていますが、世界的な需要に応えるには程遠いのが現状です。また、陸上での新規の鉱床探索や鉱山開発も進められていますが、政治的な背景や採算面の課題も多く、中国のサプライチェーン支配を揺るがすにはまだ時間がかかりそうです。
その中で米国、カナダ、豪州で新規鉱床・鉱山の探索・開発が行われていますが、既存の鉱山以外は採算性の面で大きな課題を有し、いまだに商業生産までにはいたっていません。また、ネオジム磁石に不可欠なジスプロシウム(Dy)などの重要な重希土類が含有されている鉱床は少ないようです。
一方、ベトナム、ミャンマーの東南アジアやブラジルには重希土類を含む高品位のレアアース鉱床があるため、国際的な連携の元での今後の開発が期待されます。ただし、ミャンマーやブラジルは政治的にも中国の影響力が大きいため、中国以外の国々がどのように主体的に関与してゆくのかが課題となります。
一方、日本は何といっても南鳥島沖のレアアース開発に大きな期待がかかります。まずは、深海5000m~6000mでのレアアース泥の採取とその商業化が急がれ、来年2026年1月には試験掘削が開始されます。政府や大学・研究機関の連携のもと、計画は漸次進められているようですが、なお一層のスピードアップが必要となります。また、今月に入り政府は米国との共同開発も視野に入れていることを発表していますが、早急に具体的プロジェクト発足を期待します。
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磁石虎の巻!!
2025年11月17日配信
ネオジム磁石のすべて(25)
<重希土類Dy含有量を減らす-3>
ネオジム磁石の耐熱性を上げるためには、ジスプロシウム(Dy)やテルビウム(Tb)などの重希土類をある程度含有させ、保磁力Hcjを大きくする必要があります。しかし、これらのDyやTbの濃度の高い原料鉱石は世界的に埋蔵量が少なく、しかも中国やミャンマーなどの東南アジアに偏在している問題があります。そこで各国のメーカー、特に日本メーカーはネオジム磁石中の重希土類をできる限り少なくする技術革新を急速に進めています。今回は、大同特殊鋼系列のダイドー電子が開発した「熱間加工ネオジム磁石」が重希土フリー磁石として注目を浴びていますので、ご紹介したいと思います。
<Dyフリー熱間加工ネオジム磁石>
Dy(またはTb)低減技術についての前章までの話は、世界的に主流である焼結法で製造されている焼結ネオジム磁石について述べてきたものです。しかしながら、最近になりラジアル異方性リング磁石の有利な製法で知られている熱間加工磁石が、Dy低減やDyフリーネオジム磁石としても大きくクローズアップされてきました。
この磁石は、ネオジムボンド磁石の材料と同様、超急冷法によって作られたネオジム・鉄・ボロン(Nd-Fe-B)粉末を冷間プレス(コールドプレス)と熱間プレス(ホットプレス)したのち、特殊な熱間加工により成形して異方性磁石にする製法で製造されます。大同特殊鋼株式会社の系列会社、株式会社ダイドー電子がこの製法を開発し、2010年から製造を開始しています。
熱間加工ネオジム磁石の製造工程(ダイドー電子ホームページ)
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