ネオジム磁石
製品情報現在、世界で最も強力な磁石です。わずか数cmの大きさで、10kg以上の吸着力!アイデア製品、新製品開発に最適です。
サマコバ磁石
製品情報温度特性に優れているため温度安定性が要求される用途に適しています。防錆のための表面処理は不要です。
フェライト磁石
製品情報酸化鉄を主原料にしているため、低コストが重視される用途に向いています。錆の心配はありません。
表面磁束密度
吸着力計算ご希望の磁石の表面磁束密度、吸着力、限界使用温度などを計算いたします。径方向着磁にも対応いたしました。
磁石・磁気の
用語辞典磁石・磁気に関する用語解説集。専門書にも負けない豊富な内容で、初心者からプロまで幅広くご利用いただけます。
磁石の歴史
大昔の磁石、磁気科学の歴史、強力な磁石が出現した背景など多くの図表を使って解説しています。
磁石プロの視点
2025年10月14日
希土類(レアアース)の需給動向-1
<磁石プロの視点>
地球上に存在する希土類(レアアース)は今や身近なハイテク機器分野から環境・エンルギー分野、産業機器分野、医療機器分野と幅広く利用されていて、近代産業にとっては不可欠な資源となっています。特にネオジム(Nd)はネオジム磁石としてEVを含む自動車やロボットなどのモーター、PC、スマホなどの身近なハイテク機器、MRI、重粒子線治療などの医療機器、光通信等々にその応用範囲を年々広げています。またサマリウム(Sm)はサマリウムコバルト磁石として、ネオジム磁石ほどの大きな生産量ではありませんが、その耐熱性を生かして、自動車分野の一部、マイクロ波通信分野、戦車、戦闘機、ミサイルなどの軍用機器分野などの特殊用途に利用されています。
本稿ではこのような近代社会における戦略資源ともいえる希土類(レアアース)資源がどのように地球上に分布しているか、また、軽希土類のネオジムやサマリウムの世界のサプライチェーンがどのような形態を持っているのかを検証してみました。
その結果、鉱石採掘から希土類磁石製造までのサプライチェーン全体を、その技術を含めてほぼ中国が支配していることが明確になり、今後、新たな世界的サプライチェーンを構築するためには、極めて難しい課題が待ち受けていることが分かってきました。
磁石虎の巻!!
2025年10月15日配信
ネオジム磁石のすべて(23)<重希土類Dy含有量を減らす-1>
ネオジム磁石合金はおおよその重量比で、ネオジム(Nd)23~30%、ジスプロシウム(Dy)1~8%、鉄(Fe)60~65%、ホウ素(B)1%、その他コバルト(Co)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)などの成分から構成されています。磁石メーカーのほとんどは、これら原料金属や原料合金は原料メーカーや合金メーカーから購入しています。以下、本稿では、焼結型ネオジム磁石に含有されている重希土類・ジスプロシウムの役割と今後の課題についてお伝えしたいと思います。
<希土類(レアアース)の埋蔵量と生産量>
ネオジム、ジスプロシウム、サマリウム(Sm)などの希土類元素は酸化物やフッ化物の形で希土類鉱石の中に複数種含有されています。この中で最も希土類の埋蔵量が多い国は世界の約37%を占める中国で、次にブラジル、ベトナム、ロシア、インドの順になります。

世界の国別希土類(レアアース)埋蔵量と生産量(JOGMEC資料より)
埋蔵量のトータルはおおよそ1億2千万トンで、2022年の世界の酸化物換算の希土類使用量年30万トンを基準に計算しても約400年分になり、埋蔵量だけを考えると名前のような希少金属ではありません。ところが実際の希土類鉱石の産出量は中国がほぼ60%であり、その多くを中国に頼っているということになります。ネオジム磁石の原料希土類金属も例外ではなく、ほとんどが中国生産品ということになります。
したがって、中国以外の磁石メーカーにとっては、原料金属の調達先をなるべく中国以外の国に広げることと、希土類金属そのものの使用を減らすことや、ゼロにする磁石の開発が重要となってきています。現在、磁石に使用する主要組成のネオジムを大きく減らすかゼロにする技術はメーカーや大学などの研究機関で研究・開発中ですが、実用化にはまだ時間がかかりそうです。
ネオマグからのお知らせ